〜第1回情報技術研究会の開催に寄せて〜

実行委員会委員長 須惠 耕二

 ようこそ、情報技術研究会のウェブサイトへお越し下さいました。心より歓迎申し上げます。

 法人化元年の今年、これまでになかったような大きな変革と効率化の波が大学にも押し寄せてきました。
 この時代の流れの中にあって、他の多くの大学等で議論された事と同様、私たち九州工業大学情報工学部(情報科学センター飯塚含む)に勤務する技術職員もまた「大学の技術職員はどうあるべきなのか」「そのためには何を守り、何を変えて行かなくてはならないか」を共に考えてきました。 その結果、技術職員に必要とされる「より高い技術」を得る為には、「より高い視点」「より広い視野」そして「より深い交流」を積極的に求め、互いに刺激し合い、互いに教え合い、そして互いに学び合う姿勢が必要であるという認識を強くしました。

 しかしながら、ここ九州においてそのような場が多く存在するかといえば決してそうではありません。ほとんどの場合は関東・関西などの遠方にて開催される全国規模の技術研究会等への参加が唯一の機会となっています。
 その為、こちらから参加出来る人数には毎年限りがあり、その恩恵を得るのは一部の人間に限られてきました。また今後の国立大学法人の将来像や、そこで働く技術職員の立場等から考えますと、その障壁をすぐに解消出来る可能性は残念ながらあまり高くないと思われます。

 さらに、ここ九州地区には高等専門学校も多く存在しておりますが、そこで勤務されている技術職員の方々もまた私どもと同じ状況、もしくはそれ以上であると伝え聞きます。

 九州工業大学情報工学部は、情報技術の発展を支えるべく日本で最初に創設された「情報工学」を専門とする学部であり、技術職員の業務も情報技術に関連する比率が高いのが特徴と言えます。 今や情報技術は飛躍的な速度で高度化し、また驚異的なペースで各家庭にまで広く浸透してきており、情報技術の業務に携わる技術職員は、常に高い自己研鑽の意識を持ち続けなければ、たちまち時代遅れになってしまうという緊張感を抱いています。

 これらを思うにつけ、もっと容易かつ効果的に、互いが持つ情報技術の交流の場、成果発表のチャンスを近場で得るには、情報技術に特化した技術研究会を開催する事が最善の方法であるとの考えに至り、勇気を出して一歩踏み出し、この「情報技術研究会」を立ち上げる事となりました。

 全てが初めての経験でありながら、技術職員が一丸となって準備に取り組んでいる姿を見ますと、必ずや将来に繋がる土台を築けるという希望が湧き上がってまいります。
 立ち上げるからには、継続こそ最大の貢献であると考え、いつの日かここ九州における技術職員同士の交流の輪、情報交換のネットワークが築かれる日を夢見て、総力を挙げて取り組む所存です。  そして、まもなく産声をあげようとしているこの「情報技術研究会」を、皆様のご協力を仰ぎながら無事に育て上げていければ、実行委員長としてはこの上ない喜びです。

 情報技術、またそれを基盤としての業務に携わっておられる技術職員の皆様、どうぞこの「情報技術研究会」にお気軽にご参加ください。もちろん、九州以外の地域からの参加も大歓迎です。 発表テーマに関しては「情報技術」が基盤となったものとなりますが、多少分野の異なる方々との交流も、より新しい視点を見出す上で非常に有意義な事だと思っていますので、そのような方々の聴講参加もお待ちしております。
 至らぬところばかりですが、「来年もまた参加したい」と言って頂けるよう精一杯努力し、互いの技術交流を深めさせて頂きたいと願っております。

 ぜひ、多くの参加申し込みを、お待ちしております。